住まいの豆知識 「瓦屋根」「カバー工法」

瓦屋根

瓦はエコロジーな屋根材

住まいの外観に大きな影響を与えるのが屋根材です。近年はスレート系や金属系など種類も増えていますが、日本の屋根といえば「瓦」と答える人が多いのではないでしょうか。屋根瓦の歴史は古く、588年に建立された日本最古の本格寺院である飛鳥寺の屋根が瓦で葺かれたのが最初といわれています。そしてなんと、その1400年前の瓦が現在も使用されているのですから驚きです。「手入れ年々、瓦万年」という言葉があるように耐久性に優れ、他の屋根材のおよそ2倍、40年~50年も持つほどです。
また、瓦は高温多湿の日本の気候風土に合ったすばらしい屋根材です。瓦の重なりの部分にできる空気の層が熱を遮断し、通気性も高めます。夏は涼しく冬は暖かく。冷暖房費も節約できるエコロジーな屋根材というわけです。リフォームの際は、葺き替えの費用だけでなく、後々のメンテナンス費や光熱費も計算して屋根材を選択するのが賢い方法といえるでしょう。

築20年が点検の目安

瓦そのものの耐久性は高くても、20年も経てば建物のあちこちが古くなり傷んできます。屋根に関していえば、野地板(のじいた)と呼ばれる部分、つまり、屋根に打ち付けてある板の老朽化が問題です。瓦がズレていたり、軒先のラインがゆがんでいる場合、この野地板が腐っていることも考えられます。点検中に踏み抜いて転落する事故もありますので、決して自分で屋根に上がらず専門の業者に相談しましょう。

洋風住宅に合うデザインも

近年は瓦のデザインも多彩になり、洋風住宅やモダン建築を引き立てる屋根材としても人気が高まっています。カラーも豊富で「ヨーロッパ風のオレンジ色がいいな」といった声にも応えてくれます。古い板金のトタン屋根の上から洋風瓦を施工するリフォームも増えてきているなど瓦のよさがあらためて注目されています。まずは、専門のプロに相談しましょう。

カバー工法

今の屋根をすっぽり覆う「カバー工法」のリフォーム

「解体の手間がほとんどないカバー工法」
屋根は、風や雨から住まいと住む人を守る大切な存在です。それだけに傷みやすく、傷んだまま放置しておくと、住まいのあちこちが傷む原因にもなります。快適な住まいを長く保つためには、定期的な点検が重要になります。
屋根は、新築後約10~15年で傷みが目立ち、リフォーム時期を迎えます。塗装やメンテナンスで表面上はきれいになりますが、耐久性を保てないまま使っているより、まるごとリフォームした方がよいかもしれません。そんな時、カバー工法がおすすめです。
カバー工法とは、今ある屋根の上に新しい屋根材を重ね葺きする方法です。今ある屋根や外壁をそのまま活かし包みこむので、さまざまなメリットが生まれます。

「カバー工法のメリット」

・屋根にかぶせるので解体工事がほとんどなく、廃材や残材を大幅に減少します。
・廃棄物処理費がかからず、全体的な工事コストを抑えられます。
・屋根が2重になるので、断熱効果が高くなります。
・住みながら施工できるので、リフォームに適しています。
・通常の塗り替えや葺き替え工事に比べ、短い工期で施工可能です。

アスベスト対策にも効果的

古いカラーベストは、アスベスト等を含んでいる場合があります。解体作業で粉塵を撒き散らすと、近隣の健康被害が心配です。その点、カバー工法は解体しないので、アスベストが撒き散らすこともなく安心してリフォームできます。

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