住まいの豆知識 「カバー工法」主な屋根材の種類 金属屋根

「カバー工法」主な屋根材の種類 金属屋根

金属屋根とは

まず、金属屋根とは金属板を薄く長い板状の屋根のことです。

屋根の形状に合わせて使用できるため、複雑な形の屋根にも適応できます。

使われている素材は、アルミニウム、スチール、亜鉛合金などで、窯業系の屋根材に比べると、とても軽量です。

建物は軽いほど地震の揺れに強くなっていきます。金属屋根を使用して建物重量を下げると耐震効果が上がります。

また、耐久性が高く経年変化が少ないため長い間美観を保つ事が可能です。
比較的価格も安いため、ライフサイクルコスト抑えられます。

 

金属屋根の種類

『トタン屋根』
トタン屋根は、亜鉛をメッキした薄い鋼板の屋根材のことです。
継目が少ないため雨漏りに強いですが、サビやすいのためそこが腐食してしまうと雨漏りの原因となってしまいます。

『ステンレス屋根』
ステンレス屋根とは、鉄が主成分でクロムやニッケルを含んだ合金の屋根材のことです。
ステンレスとは日本語で訳すと錆びない・錆びにくいという意味になります。
耐久性・耐食性・強度にとても優れています。価格が高額なのが難点だと言えます。

『ガルバリウム屋根』
ガルバリウム屋根とは、アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板の屋根材のことです。
耐久性が高く厳しい環境下でも耐えることができ、また、耐食性が高いため錆びにくい性質があります。非常に薄い金属板でできているので、衝撃に弱くへこみやすいです。

『チタン屋根』
チタン屋根は、耐食性、軽量、強度が非常に高く、屋根材の中では最も高い耐久性をもっています。
しかし、加工が難しく高価なためあまり使用されていないのが現状です。

『銅板屋根』
銅板屋根は、神社・仏閣・和風住宅などの屋根に使われています。
銅の柔らかい性質から加工がしやすいのが特徴です。
緑青という銅の錆びで緑色に変色していきます。
この緑青が銅内部の腐食を防ぎ、耐久性を高めてくれる働きをします。
しかし、変色途中はまだらな色になるなどの見た目が良くない期間が生じてしまいます。
また、施工が大変で技術力を要します。

金属屋根の形

『平葺[ひらぶき]』
小さい単位の金属板を重ねていく工法です。あらゆる形状の屋根に対応可能となります。
○一文字葺
金属板を屋根面の水平方向に一直線状になるように葺く工法です。
○菱葺、亀甲葺
基本的には一文字葺と同じです。
金属板の端を折り曲げて組み合わせていく工法です。2枚の金属板を引っかけ合せて折り曲げた部分のことを『はぜ』と言います。
はぜの線が作るデザインが特徴です。

『瓦棒葺き』
屋根の傾斜の方向に一定間隔で桟(棒状の細長い角材)を取り付け、その上に両端を折り曲げた溝板と呼ばれる金属板をかぶせます。この桟を瓦棒といいます。

『立平葺[たてひらぶき]』
両端を立ち上げて上部にはぜを作った金属板を並べ、隣合せた金属板をはぜ締めする工法です。
『金属瓦葺[きんぞくかわらぶき]』
和瓦やストレート屋根の装飾を金属板にプレス成型する工法です。
縦に連結したタイプと横に連結したタイプがあります。桟に釘打ちして止める方法が多いです。
『カバー工法』
既存の屋根材を撤去せずに、その上に新しい金属屋根を取り付ける方法です

金属屋根のデメリット

『音がうるさい』
金属でできているので雨音などが気になってしまうという声があります。
他の屋根材に比べると多少の音はしてしまいますが、気になるほどではないです。
また、屋根材の裏に防音材などを貼り付けるなどの方法で気になる音を軽減することが可能です。
『耐熱性が低い』
金属には熱を伝えやすいという性質があります。屋根の熱を部屋に蓄熱しないために、断熱対策が必要になります。
屋根材の下に断熱材を貼り付け、その下に通気層を作るなどの方法があります。
『錆びやすい』
金属は錆びが発生しやすいです。雨水などで錆びてしまった箇にが穴が開いてしまって雨漏りにつながることもあります。
近年は、ガルバリウム屋根やチタン屋根など、金属屋根でも錆びに強い屋根材が出ているので屋根材を決めるときはそれぞれの屋根の特性と住んでいる地域に状況などを考慮するとよいでしょう。

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